大村市・長崎の中小企業がホームページを持つべき理由
「インスタはやっているので、ホームページは特に…」
大村や長崎のお店の方とお話ししていると、この言葉をよく聞きます。そして実際、インスタグラムだけでうまくいっているお店はあります。毎日の投稿でお客さまとの距離が近くなって、そこから予約や来店に繋がっている。それは立派な集客の形です。
ただ、いくつかの場面では、ホームページがないことで取りこぼしが起きていることもあります。
先にお伝えしておきたいのは、この記事は「SNSをやめてホームページにしましょう」という話ではないということです。今やっている発信を置き換える話でもありません。むしろ、SNSを頑張ってきた方ほど、その努力が活きる話になればと思っています。
お客さまは、思っている以上に「検索」で調べている
まず、いちばんお伝えしたいのがこの点です。
人からお店の名前を聞いた。車で通りかかって看板が気になった。誰かに「あそこ良かったよ」と勧められた。——こうしたとき、多くの人は行く前に、まずお店の名前をスマホで検索します。
そのときに何が出てくるでしょうか。
ホームページがない場合、出てくるのは食べログなどのポータルサイト、地図アプリの情報、他の人が書いた口コミ、といったところです。これらは、あるだけでもありがたいものですが、自分たちが伝えたいことが、伝えたい形で載っているとは限りません。
とくに、お客さまがよく確認したがるのに、口コミサイトでは分かりにくい情報があります。
- 営業時間・定休日(とくに臨時休業や年末年始の予定)
- 駐車場があるかどうか
- メニューや料金のだいたいの目安
- 予約ができるのか、できるとしたらどうやるのか
この中でも、長崎・大村のような車移動が中心の地域では、駐車場の有無はかなり大きな判断材料になります。「停められるか分からないから、今回はやめておこう」というのは、実際によくある話です。
そして厄介なのは、こうした「調べたけど分からなかった」というお客さまは、何も言わずに離れていくということです。電話で「駐車場ありますか?」と聞いてくれる方は、まだ関心が高いほうです。多くの人は、その手前で静かに候補から外します。
だから、来なかったお客さまの数は、お店側からは見えません。ここが、この話のいちばん難しいところだと思います。
インスタグラムだけの場合、どこでつまずくか
誤解のないように書いておくと、インスタグラムが劣っている、という話ではありません。得意なことが違う、という話です。
| ホームページ | ||
|---|---|---|
| 得意なこと | 日々の様子・新メニュー・季節の情報を届ける。すでにフォローしている人に届く | 検索から新しい人に見つけてもらう。基本情報をまとめて置いておく |
| 苦手なこと | 過去の投稿に埋もれる。基本情報が探しにくい。アカウントがないと見づらいことも | 日々の更新の手軽さでは劣る |
ひとことで言えば、インスタは「すでに知っている人」に届けるのが得意で、ホームページは「これから知る人」に見つけてもらうのが得意です。役割が違うので、どちらか一方があればいい、という関係ではありません。
インスタだけの場合につまずきやすいのは、たとえばこんな場面です。
- 営業時間や定休日が「数週間前の投稿に書いてある」状態になりやすい。日々投稿している方には当たり前の情報でも、初めて訪れた人が過去の投稿をさかのぼって探すのは、なかなか大変です
- プロフィール欄は文字数が限られているので、書きたいことを全部は載せられない
- アプリを使っていない層には届きにくい。年配のお客さまや、法人の担当者の方には、そもそも見てもらえないことがあります
裏を返せば、インスタで日々発信できているのは大きな強みです。次の章は、その強みをもっと活かす話です。
ホームページからSNSに繋ぐと、一度きりのお客さまがファンになる
ここが、この記事でいちばん書きたかったところかもしれません。
前の章の裏返しですが、ホームページは「これから知る人」が最初に辿り着く場所です。ただ、そこで終わってしまうと、その一回で関係が切れてしまいます。営業時間を確認して、来店して、それっきり。
でも、そのホームページにInstagramへのリンクが置いてあったらどうでしょう。
- 名前を聞いた人が検索して、ホームページに辿り着く
- 営業時間や場所、駐車場の有無を確認する
- そのページにInstagramへのリンクがあるので、日々の様子も見てもらえる
- フォローしてもらえれば、次に来るきっかけを、何度でも届けられる
一度きりの訪問者が、継続的に情報を届けられる相手に変わる。これは、すでにSNSを頑張って運用している事業者ほど効果が大きい話です。積み重ねてきた投稿という資産が、新しい人の目に触れる機会が増えるからです。
実務的なところで、いくつか補足しておきます。
- QRコードだけでなく、タップできるリンクも置く。スマホで見ている人が自分のスマホのQRコードを読み取ることはできないので、リンクは必須です
- 紙のチラシ・名刺・店内のPOPには、ホームページのQRコードを載せる。オフラインからの導線になります
- Googleビジネスプロフィールにも、ホームページのリンクを登録しておく。地図から来た人も繋がります
ホームページを作るとインスタが要らなくなる、ということはありません。むしろ、入口が増えるぶん、これまでの投稿が届く相手が増えていきます。
「両方とも更新できるか」は、正直な判断材料になる
とはいえ、両方を無理に持つ必要はないとも思っています。
というのも、更新されていないホームページは、かえってマイナスの印象になることがあるからです。お知らせが2年前で止まっていたり、載っているメニューが今と違っていたりすると、見た人は「ここ、まだやっているのかな?」と不安になります。何もないより悪い、という状態はあり得ます。
なので、作る前に一度、正直に考えてみてほしいのです。「うちは、両方とも続けられるだろうか」と。
判断の目安として、こんな整理はどうでしょうか。
- 日々の発信を続けられる自信があるなら、インスタを主軸にして、ホームページは「変わらない基本情報を置いておく場所」と割り切る。営業時間・場所・駐車場・メニュー・予約方法といった、めったに変わらない情報だけを置く。この使い分けなら、ホームページはほとんど更新の手間がかかりません
- 逆に「毎日の投稿は続かない」と感じるなら、更新頻度の低いホームページのほうが向いていることもあります。無理にSNSを毎日やるより、しっかりした情報が一箇所にあるほうが、負担も少なく続きます
お伝えしたいのは「ホームページを作れば解決する」ということではなく、どちらをどう使うかを最初に決めておくと、無理なく続くということです。ここが決まらないまま作ると、たいてい両方が中途半端になってしまいます。
AIに調べられる時代に、情報がどこにあるか
もうひとつ、最近の変化として触れておきたいことがあります。
このごろは、検索エンジンだけでなく、生成AIに「大村市でおすすめの◯◯は?」と聞いてお店を探す人も出てきました。まだ多数派ではないと思いますが、そういう調べ方をする方は確実に増えています。
AIが答えを作るとき、多くの場合はウェブ上に公開されている情報を参照します。このとき、自社のホームページに情報があれば、それが参照される可能性があります。一方で、SNSの投稿はアプリの中に閉じていて、外部から読み取られにくい場合があります。
ここは慎重に書いておきたいのですが、ホームページを作れば必ずAIに載る、という話ではありません。AIがどの情報をどう参照するかは、サービスごとに仕組みが違いますし、変化もとても速いです。「AI対策になります」と言い切れる段階ではないと考えています。
それでも、ウェブ上に「自分たちの言葉で書いた情報」を置いておくことの意味は、以前より増している。そういう側面はあると思います。
そのほか、ホームページがあると助かる場面
集客以外にも、あると助かる場面がいくつかあります。軽く触れておきます。
- 取引先・法人からの信用:法人相手の取引や、行政・金融機関とのやり取りで「会社のホームページを見せてください」と言われることがあります
- 採用:求人を出したとき、応募を考えている人はほぼ確実に会社名を検索します。何も出てこないと、応募をためらう理由になります
- 補助金・助成金の申請:事業の実態を示す資料として求められることがあります
- 自分たちの言葉で伝えられる:口コミサイトやポータルサイトの情報は、他の人が書いた内容や、掲載順の仕組みに左右されます。ホームページは、自分たちが伝えたいことを、伝えたい順番で置ける唯一の場所です
まとめ
長くなったので、要点を整理します。
- お客さまは来店前に検索している。そのとき情報が出てこないと、静かに取りこぼしが起きる
- インスタとホームページは役割が違う。「知っている人向け」と「これから知る人向け」
- 両方を繋ぐと、検索で来た人がフォロワーになり、関係が続いていく
- 大事なのは両方を完璧にやることではなく、どう使い分けるかを決めておくこと
もし今、迷っているのであれば、まずは「うちはどちらのタイプだろう」と考えてみるところからで十分だと思います。日々の発信が得意なのか、それとも情報を一箇所にまとめておくほうが向いているのか。それが見えるだけで、次にやることがかなりはっきりします。
そのうえで「作ってみようかな」と思われたら、ホームページ制作を始める前に整理しておきたいことで、作る前に決めておきたいことをまとめています。費用が気になる方は、IT導入補助金2026でホームページ制作を検討する長崎の中小企業へもあわせてどうぞ。制作そのものについてはホームページ制作のサービスページにまとめています。
いま、長崎・大村のお店・事業者さん向けに、ネット周りの無料診断をやっています。あっても・無くても大丈夫、難しい言葉は使いません。見るだけで、売り込みはしません。
「インスタはあるけどホームページはない」「昔作ったけど、しばらく更新できていない」——そんな状態でも、まったく問題ありません。むしろ、そういう段階のご相談のほうが多いくらいです。「うちの場合、どっちを頑張ればいいんだろう?」という"なんとなくの不安"がある方は、お気軽にお問い合わせください。一緒に、いまの状況を見てみましょう。